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NJM2360(MC34063)を使って負電圧-5V100mAを作りました。

電子工作

移転しました。

NJM2360(MC34063)というスイッチング電源用ICを使って、負電圧-5 V 100 mAの電源を5Vから作りました。aki-038という秋月電子通商で昔取り扱いがあった、発振器キットの電源として±5 V各100 mAが必要なためです。100 mAというのが曲者で、50 mAまでだったら、LTC1144という負電圧ICに5Vを入れるだけで作れますが、それ以上の100 mA必要なためNJM2360を使うことに。
意外と苦戦したので、メモしておきます。

最終的に出来上がった回路を、アプリケーションノートの回路図をお借りして定数を書き込んだのがこちら。ブレッドボードで接続したのが右側。電流制限抵抗は手元に1Ω抵抗がなかったので入ってません。後はこの回路図に、出力側のノイズを減らすため、22uHと1000uFをローパスフィルタとして入れました。

Q2のコレクタ(8番ピン)に追加している抵抗は電流制限用の抵抗です。これを入れると、NJM2360の消費電力が減り、なんとか許容電力に収まります。これがないと10-20 minで発熱して暴走しました。間欠発振がうまくいってないのかもしれない。

これくらいギリギリの設計をするくらいなら、外部にパワートランジスタMOSFETをつけてスイッチングするほうが安心なのですが、手元に2SCタイプ(高周波タイプ)の良いパワートランジスタがなかったのと、パワーMOS-FETはあったのですが、それを使ったらFET側で異様に消費電力が大きくてヒートシンクをつけることになってしまったので諦めました。
そのときの様子。

スイッチングの際のベース電圧をみると、offにするのにτoff = 1.5 us程度かかっていました。ゲート容量によって、遅くなってしまっているようです。ゲート-エミッタ間抵抗を1kΩ入れていた時にその値で、100Ωまで下げれば0.15usまで下がりました。しかし、100Ωでは電力をその抵抗で消費しすぎるのでこの方法は諦めました。他にスピードアップするためにはP型トランジスタをゲートに入れるとか、さらに負電圧でゲート容量を引き抜く方法もあるようですが、煩雑になっていくためやめました。

そこで50 mA出力までは内部パワートランジスタでなんとかなっていたのを思い出して、内部パワートランジスタのまま効率を良くする方向で努力しました。
一番大きく効いたのが、8番ピンに100Ω抵抗を入れて、Q1コレクタ(1番)-Q1エミッタ(2番)-コイルにトランジスタon時に流れる平均電流を、50 mAほど平均電流量を減らして、出力(-5V,100mA)に必要なギリギリの量にしたことです。つまり定格出力のときに間欠発振しないようにした。そんなことをしなくてもon時の電力輸送量が多く出力側で容量がいっぱいになった時には間欠発振をするので、必要ないのではないかと考えられるのですが、実際にやってみたところ、発熱量はだいぶかわりました。間欠発振のときに変な振動をして電流を消費しているとかいうことなのかもしれません。あるいはスイッチした瞬間に問題がないなら、そもそも電流制限抵抗0.5Ohmなりを入れれば、ピーク電流値ではトランジスタonが制限されるので、この問題も解決されるのかもしれません。

. Lが大きいほどピーク電流は小さくできるので(電流の変化を小さくできる)、瞬時の耐電流容量が小さい部品を選べる。しかし、大きすぎると電流を
. スイッチング周波数を上げると、Lが小さくてすむ。Lが小さくてもtonあるいはtoffの間にLが飽和しないから。しかし、スイッチングの瞬間に生じる損失が大きくなる。周波数が高い分だけスイッチングを多くすることになるので。
. 入力と出力の設計仕様に合わせて、ton, toff時間の比も変えられると良いが、NJM2360だとかえることが出来ないのがもどかしいところ。しかし555とコンパレータ、電流制限回路を作る気力はなく、NJM2360はやはり楽だと思われる。

コイルに直列に電流測定用の1Ω抵抗(ちょっと大きすぎるが)を入れて電圧を測った。

コイルは100uH(直流0.3-4Ω)と220uH(0.5Ω)。どちらも水色で見難いが、変化が激しい方が100uH。電圧100mVが電流100mAに対応する。100uHの方は変化が大きい。蓄えられる電力の限界に至るLの値は80uHなので、100uHはそれに近いところまで行っているはず。電流をみると100uHの方はリニアに上がってなくて確かにそんな感じ。

最終的な回路の出力電圧、Q1コレクタ電圧(2番)(左図)、Q2コレクタ電圧(8番)(右図)

スイッチングの際の速さはτon , offともに50ns程度で十分速いです。

間欠発振の時、コイル-Q1エミッタ電圧が発振しているようす。(黄色)

ダイオードがoffになった時にLに残った電圧が振動しているということ。負荷が高いときにこれが出てきていないということはoff時間の間にLにたまった電力を十分に放出できていないということか。しかしton/toff比は2360では変えられない。ダイオードoffになってLの電力を捨てるよりはましか。

基板に載せました。同じ容量のコンデンサでもSANYO製のがリプルが少ないぞ...(上からみてKと書いてあるもの)つぎにメーカーはわからんがJAPANと書いてあるもの(上からみてT)。一番悪かったのが外国製のもの。